バンクシーとは一体何者なのか…
今回は神出鬼没の謎のアーティスト「バンクシー」を紹介します。
バンクシーは何者なの?
まずバンクシーをわからない方へ、バンクシーとは何なのかを説明します。バンクシーは、色んな所の壁にスプレーで絵を書いたりという方法で作品を残し、世界中で有名になったアーティストです。
バンクシーの謎は色々あります。
「制作している姿が見られない。」
「どこに描かれるかわからない」
「美術館の展示にいきなりバンクシーの作品があったり」
「本名に関しても知る人はごく少数の彼の友人のみ」
といった特徴や謎から、普通のアーティストとは一線を画し世界中の注目を集めています。
おそらくバンクシーという名前を知っているが彼の凄さや注目される理由がよくわからない、という方もいるでしょう。
バンクシーの作品は本当に神出鬼没、突然と現れるためその所有権がはっきりしない場合が多く、壁の持ち主や色んな所でも落書きと勘違いして消してしまったり、盗まれたりすることもあります。
彼の皮肉的な行動や、彼の作品が引き起こすそのものが世界に疑問を投げています。
特に反戦問題、パレスチナ問題、難民問題、人種問題、反資本主義などの政治的メッセージが明確に作品に込められている。
作品について
Napalm(2004)

ソースhttps://jamaispasdutoutrien.wordpress.com/2012/10/15/napalm-2004-5-banksy/
「Napalm (ナパーム)」 は、ピューリッツァー賞にも輝いたバンクシーの代表作です。
タイトルの「Napalm(ナパーム)」はアメリカで開発された油脂焼夷弾の名称。
この作品の元は南ベトナム軍のナパーム弾を浴びて全裸で逃げ惑う少女を捉えた写真「ナパーム弾の少女」と言い、世界をベトナム反戦運動に駆り立て歴史を動かした有名な一枚です。
作品の中央には、その少女を配置しています。
マクドナルドとミッキーというアメリカの資本主義を代表するキャラクターにナパーム弾の少女が捉えられているように見える、戦争への盛大な皮肉が入った作品
ゲリラ展示について
これがとても面白いです!彼が注目されるアーティストになったきっかけと言っても良いでしょう。彼は色んな美術館に無断で自身の作品を展示したのです。しかもそれがとても有名な美術館で
MoMA
メトロポリタン美術館
アメリカ自然史博物館
ブルックリン美術館
大英博物館
ルーブル美術館
といった世界的有名美術館に、しかしそれを気に彼はとても有名になりました。
MoMAに置かれた作品「Discount Soup Can」

ソースhttps://calitreview.com/how-to-get-your-work-in-the-louvre-hang-it-up-yourself/
この作品は知っている方は多いと思います!それほど有名です
なんと切り取られ、盗まれる作品もあります。
バンクシーのオリジナル作品が販売されている場所は、個展会場がメインになりますが、屋外に描かれたグラフィティは無断で作品が壁を切り抜き、勝手にオークションにかけられてしまう場合もあります。
所有者のはっきりとしない彼の作品は、切り取られ、盗まれ、オークションにかけられてしまいます。
Art Aale
NYの路上で自身の作品を、
1枚=60ドル(約6000円)
という値段で販売するという突然のパフォーマンスをしました。
この作品を売った人物は売り子としてバンクシーが雇ったおじさんです。
売られた場所はセントラルパークの仮設エリアで、よく露店販売が行われている場所でした。
1日の購入者は数人で、売上金額は420ドル(約41,000円)程度
オークションで売られた場合、総額1億円にはなっていたと言われています。
購入した人の何人が本物のバンクシーの作品と気づいたのでしょうか?
ほとんどの人が見向きもしなかったのもそのはずで、ニューヨークの路上では、彼の偽物がたくさん路上販売されています。購入した人はとても運が良いですね!
「最後に有名な事件、シュレッダー事件「愛はごみ箱の中に」を紹介
2018年10月5日、バンクシーの作品が落札された瞬間に、額に仕込まれたシュレッダーによって切り刻まれるという事件が起きました。
落札されたのは、バンクシー作品の中でも特に人気の高い「Balloon Girl(風船と少女)」という作品、とても有名ですね!
この作品は、なんと104万2000ポンド(約1億5500万円)!!バンクシー作品で過去最高の値段と同じ値段が付きました!
しかし落札が決まると同時に会場にアラーム音が響き渡り、額縁に仕込まれたシュレッダーが起動、作品の下半分が切り刻まれその場にいた人々は唖然とパニックに包まれました。
バンクシーはこのことを自身のInstagramに投稿しました。
投稿では「破壊の衝動は、創造的でもある」というピカソの名言を引用しています。
そして購入者もこの事件を受け入れ、購入に同意しました。
そしてバンクシーの作品を管理する専門機関「ペスト・コントロール」によって原題とは別に、付けられたタイトルが「Love is in the Bin(愛はごみ箱の中に)」
まとめ
世界的有名なアーティスト「バンクシー」について紹介しました。
自身の過去最高の値段が付けられた作品を切り刻むなんてカッコイイ!と思いました!
バンクシーの作品は他にも沢山あるのでぜひご覧になってください。
そしてバンクシーの本物のアートを直接見れる瞬間が来たら良いですね!